芳賀書店の歩み

芳賀書店は、昭和11年暮れ頃、巣鴨トゲヌキ地蔵通り(旧豊島区巣鴨3-26)に店舗を貸借出店したところから創設開業されたものである。

当時、芳賀ウタ、芳賀章、同・静江の三人で仕入販売業務を行った。もちろん法人組織にはなっておらず、個人書店として経営された。

店舗の間口は四間、奥行は五間の当時としてかなりの大きな店といえ、開店当初から古書(書籍・雑誌)を主力として扱った。

昭和15・16年頃の売上は1日15円から20円位であったが、トゲヌキ地蔵尊の縁日の日は平日の3倍位の売上があり、50円から60円になった。この縁日は当時有名な縁日で毎月4日の日で3回あり、巣鴨地蔵通りは縁日でもっていたといえる。残念なことに巣鴨地蔵通りの芳賀書店は昭和20年3月の空襲で全焼した。

戦後、昭和23年の暮れ、芳賀書店は、神田神保町(現・本店所在地)に間口2間、奥行3間半で営業中の書店を知人の紹介で2等分して賃借、1軒の店に2書店が同居して再び開店した。

この時も、芳賀ウタ、芳賀章、同・静江及び紹介の労をとった知人が稼働し、神田神保町に戦後4年目で復活開店した。

昭和27年隣店を買い受け1軒全部貸借できることとなった。同年暮れ社員1人を雇用、また昭和32年、株式会社として法人組織化し、現在に至っている。

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